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5月くらいからハマってる短歌

生み出したのを置いておきます


人混みの縫い目の先のビルがいいふたりだけが知る蜃気楼なら


起き抜けに毛布突き抜け手に触れた君の飼ってる猫のふわふわ

嘘吐いて現れたショボいチャーハンは胃袋の中でぜんぶホンモノ


「おぼえてない」この世で霞んだ思い出は記憶の宇宙の冥王星


ゆでたまごきみは固茹で塩かけて世界で生きてく君の分身


辛すぎる豚丼食べて泣いた君見つめて胸が鳴いた幸せ


ひとりきり切って繋いだ現実で向こうの誰かとあなた繋いで


永遠の工事で隠れた公園がきみの代わりに姿あらわす



忙しい君と逃避行できるなら熱海箱根か深夜のロイホ


常磐線始発の原ノ町行きは虫喰いを縫う針のきらめき


「夢みたい」現でうつつ寝息立て現在を瞬くきみを見つめて


日月火水木金を飛び越えて寝ても覚めてもあの土曜の夜


延長を繰り返してるレンタルビデオレンタル堕ちを夢見るぼくら


予定帳陽が差し浮かぶ「9@渋谷」10@自宅」で見たまぼろし


天気読み「宵の気温は肌色だ」透明のぼくら散歩したいよ


午前4目覚めた僕らは青白の無敵になれる駐車場の上


ラブホテルキャバクラホストショットバーキャッチ避け入る東横イン


2017

もうすぐ今年が終わる、2016年は劇的な年だった、でも今年も負けず劣らず、劇的だった。


わたしは東京から仙台に引っ越し、大学生じゃなくなった。

映画がたくさんの人にみてもらえて、嬉しかったな。


なにかに負けたくなくて、自分にしてはとても映画館に通うようになった。もっともっと前から、たくさん映画を見ていれば良かったよ。

出会うのが遅すぎた。



この前観た映画の主人公に似てると言われた。自分は博愛主義かと思ってたけど違うのかな。似てるけど同じじゃないしなあ。





早く寝たいな、早く映画撮りたいな、負けたくないな、仕事も沢山したいな、慣れたい、負けたくない、みんなのこともっと今以上に好きになって、みんなに好きになってもらいたいな、お母さんとかぜんぶ。

山形国際ドキュメンタリー映画祭

に参加して、色々と思うことがあったので書きます。


まずはじめに、観た映画と参加した企画をザッと羅列すると

「ウラーッ!」

「マルセル」「チコレ」「ベルンハルト・ルジンブール」


「ニンホアの家」

「機械」

「ディスカッション:テレビドキュメンタリーの現場から東日本大震災を考える」

「夜明けの夢」


「猫、犬、動物、そしてサシミのこと」

「ドロガ!」「ディスインテグレーション93-96」

「創造の発端」「肉屋の女」

「BETWEEN YESTERDAY &TOMMOROW Omnibas 2011/2016」


「ユース・ラフカット!」

「このささいな父の存在」

「孤独な存在」


ひとつひとつ、感想を書けば途方もなく、寝てしまったものもあるので書きません。


でも、わたしは「撮る必然性」がその人にある映画が好きなんだと改めて思いました。

その気持ちが突き刺さるほどに伝わってきたのは「孤独な存在」でした。

特別な話は何も起きない、それでも距離とまなざしが、あんまりにも切なくて、ずっと釘付けでした。

あの映画は、今の、シャー・チン監督にしか撮れない唯一無二の映画でした。わたしは映画も監督についても詳しくないけれど、それでも伝わる、すごい映画だった。



自分の上映も、たくさんのお客さんが来てくださって、本当に嬉しかった。そして、その中でも(ティーチインが併映なので2本番分、40分もある中残ってくださって)言葉を直接伝えてくださった方々には、感謝しきれません。


「距離」の話をしてくださった方がいて、わたしはこの数日間その距離について、仕事中の取材でも意識してみたのですが、映画の妙はそこにある気がしました。

そして今作り始めた映画も、モロに距離の映画で、自分が作るの見るのも、一番は距離に興味があるのだと実感しました。





あとひとつ、ユースラフカットの時に、声をかけてくれた高校1年生の女の子がいました。丁度、わたしがドキュメンタリーを撮り始めたのも15歳、高校1年生の頃でした。

私はあんまりはじめはドキュメンタリーに興味がなく、はじめに作ったやつはヤバイに尽きるけれども、初めてDVカメラで学校の脇の桜を撮った時、すごくすごく楽しかった。


映画を撮るのは難しそうでやったことないんだけど撮りたい、と話すその子に、無責任にも撮ってみてほしいと言ってしまいました。


声をかけてくれたことがすごく嬉しくて、多分あの数分の会話を、私は、コンチクショーと思った時に何度も思い出して踏ん張るんだろうな。


長々と文を書いているのは、すぐにあるロケがめちゃくちゃ不安だからです。

胸が押しつぶされそうです。







卒業制作「かえりみち」がPFFアワード2017に入選しました。

入選したとわかった瞬間びっくりして熱が出て、さらに入選のラインナップをみてひっくり返るかとおもった。土がいた。


土とは知り合う前に2回くらい同じ日に同じ映画館で同じ回の映画を見ていたことがあって

同じ大学で同じゼミで、同じバンドを組まされて


さらに土の映画「沈没家族」と「かえりみち」はどっちもセルフドキュメンタリーで、家族がテーマで。




なので、土の映画も見に行って欲しいです。めちゃ笑いました。自分のと比べて、土の眼差しが優しいとも思いました。冒頭から。


あとは、結構遠くまで連れて行ってくれる映画でもあります。土との旅。


心がざわざわしてます、こんなに盛りだくさんな人生だと、うっかり長生きしそうでやだな。